ご注意を。
さて、なかなか時間がとれなくて伸び伸びになっていたが、
先日やっと観た。男性は女性によって、そして女性は男性
によって呪いを解かれるという、定番ラブストーリー。
戦闘シーンや魔法効果、機械の描写などはかなり迫力モノ
で、子供には面白いかもしれないが…
「ハウル」動きがヘン!?盛り上がりがイマイチ
というように、話の意味がいまいち分りにくいのかもしれ
ない。それでは今作は「千と千尋」などに比べると、見劣
りする作品なのであろうか。
否、私は今作こそ現代の日本人にとって意味のある大作で
あると断言したい。
私の解釈では、今作品は現代日本の最大の問題のひとつと
言ってもいいかもしれない、「パラサイトする男性の独立
の過程」、をあらわしているのではないかと考えている。
ハウルは男前だし魔法も使える。一見この世を謳歌してい
るかのように見える。しかしその正体は、荒野の魔女に怯
え続け、未熟な悪の力を制御できない弱虫なのである。
これは現代のパラサイトシングルの男性の実態に近い。
両親との同居はまさに「城」での生活だ。生活費が必要な
いために、稼いだ金で楽しいことを魔法のように自由にで
きる。
しかし本当の意味で自立していない彼らは、荒野の魔女に
追われているハウルのようなものだ。すなわち、両親に対
する甘えと対決できないため、いつまでたっても漠然とし
た不安に悩まされ続ける。荒野の魔女はユング心理学でい
うグレートマザーのような役割を演じている。魔女はハウ
ルとソフィーへの嫉妬から、ソフィーにおばあさんになる
魔法をかけるのであった。
ソフィーはめげずにハウルの動く城に潜入し、その知恵と
優しさでハウルの覚醒を助ける。風呂を掃除してハウルの
髪の色が変わってしまったこと、ハウルの心に巣食うカル
シファーとの駆け引きなどなどだ。汚い風呂を掃除するこ
とは少女にとっては当然でも、ハウルにとっては取り返し
のつかないことだった。しかしそんなことはたいしたこと
ではないと諭すソフィー。
人生において本当に大切なこと、「女性を愛しその愛から
己の成長の糧を得る」ということをパラサイトに甘んじて
いるマザコンボーヤに教えてあげたのであった。
そのおかげでハウルは目覚め、彼女を守るためにがむしゃ
らに闘いはじめるがそれは根本の解決にはならない。魔女
からの開放、邪悪な力からの開放が要求されるのである。
最後の場面でそれを悟らせてあげるのは、またまたヒロイ
ンの力だ。
魔女からハウルの心臓を取り戻し、カルシファーとの契約
を解消し、ハウルは悪魔の束縛から逃れることができたの
である。
ハウルの呪いを解いたソフィーもその自信からか、いつの
間にか魔女にかけられた呪いが解けていた。ヒーローと
ヒロイン、いわば運命のソウルメイトが出会って、お互い
がお互いの呪いを解くという感動の物語。パラサイトの呪
縛から逃れられない男性諸君。素敵な娘といい恋愛をする
のが鍵だという、宮崎さんからのメッセージを心して受け
取ってみては。


「ハウル」にはたくさんの矛盾と疑問が存在しますね。謎解き、解釈していくのは楽しいですね。
おっしゃるとおり、ハウルはなかなか奥が深そうですよ。最近はグリム童話にハマってます。
もともと日本では子供向けの「童話」としか認識されていませんでしたが、最近では「大人のためのグリム童話」「本当は怖いグリム童話」というような題で多くの書籍が出版されているようです。
私事ではありますが、最近新居に引越しましてまだインターネット回線を引き込んでません。
おかげで更新ペースはかなり遅くなってますよ…
まあ気長にやっていくつもりですので今後ともよろしくお願いします。